低血圧には厳しい
朝早くに
何度も何度も
執拗にインターホンが鳴り響いた。
ピンポーン!!!!
ピンポーーーーーん!!!!!!
あー
やべぇよ
うるさい。
ぜってぇ神楽は出ねぇし。(絶対起きないだろ)
新八もまだ来てねぇし(それより今何時だ?)
・・・・・・・・・・・・・・
あれ?
違うよ。
だって
うちインターホンなんて
そんなもん
ついてないから。
「ぴんぽーん!!!開けろやァァァ!テンパァァァァ!!!!」
あー。
うん
自分で言っちゃってるね
あの子
【SWEETバレンタインなんてものは嘘だから!どっちかって
言えばカライから。世知辛いモンだから!】
(タイトル)
「テンパァァァ!!!」
未だ騒ぐインターホンに俺は急いで玄関先へ向かった。
それにしても
アレ、相当近所迷惑だから!!
「コルアァァァ!!!テメェの恥ずかしい過去を暴露すんぞぉぉぉ!!!」
「ギャァァァァァ!!!止めて!!!それだけは止めて下さい!!俺生きて行けなくなる!!」
急いで乱雑に鍵をガチャガチャと開けると
そこには両手いっぱいに白いスーパーの袋を抱えたがいた。
彼女は
俺の攘夷時代からの馴染みで
一応
俺の彼女って言うやつだ。
「銀ちゃん・・・・何でさっさと開けないのよ!!重いったらありゃしないわ」
「いやよぉ、まだ寝てたんだって・・・まだこんな時間よ?起きてるわけねーじゃん?」
「もうお昼回ってるじゃない!まぁ寝てるんだろうと思って叫んでたんだけど…」
「いや、…コレは止めとこう。ホント近所迷惑だし、銀さん本当に出かけてたら
危なく過去を暴露されてるわけだから!!!」
「いいじゃない。目覚まし時計だとでも思いなさいよ」
「暴露はスルーですか??てか!!コレってなんか借金の取立てみたいだから!」
ぎゃぁぎゃぁ騒ぎながらもはズカズカと玄関から上がっていく。
台所の方へ向かうと、机の上に荷物を全て下ろし、広げ始めた。
俺はワケがわからずソレを見ている事しか出来ない。
一方ではチャキチャキと身支度をし終えていた。
相変わらずやる事成す事、要領がいい。
そこに立つは黄色のエプロン姿で(ピンクじゃないところがらしい)
袋の中からは大量のチョコレートが出てきた。
「チョコ??」
「銀ちゃん今日が何の日か忘れたの??」
「あ?今日って何日だ・・・・???確か三日前飲みに行った時11日だったか??」
「今日は銀ちゃんの誕生日じゃない。」
「え?俺二月生まれじゃないハズなんですケド」
「ホント馬鹿ね。バレンタインデーでしょ」
「あぁ・・・」
俺はさして大きな反応をせずに言葉を返した。
アレだよ。
だってさ、去年は調子に乗って“カマっ娘倶楽部”でチョコレート食ってたら
から貰えなかったんだよ。
「オカマに知り合いはいません」
って冷めた目で見られたんだよ。
アレは痛かったんだよ・・・・マジで・・・・
でもよぉ
この状況下って事はさ・・・・・
「俺に・・・・作ってくれんの???」
「うん。そうだよ。面倒だから台所借りにきたの」
「マジですか!!!!」
・・・・・・
よし!!!!確定だよな!!!?コレ
銀さん甘いものに目がないわけ
しかもから手作りチョコもらえるワケでしょ
あのチョコバーとは比べモンにならねーわけだ!!!!
「〜〜〜〜〜〜♪♪♪♪」
嬉しすぎて思わず俺はの後ろからギュッと抱きしめる。
台所に立つ彼女の背中取るってのも男の夢だったりするわけで
「もう、銀ちゃん。邪魔。離れてよ・・・」
「いいじゃん。もうちょっと」
鬱陶しそうに声を出しただったが俺はそのままだった。
だって本当に嫌な時、は俺を引き剥がすのを知ってる。
俺は嬉しくなってよりぴったりとくっつく。
はそんな事も構わない様子でチョコレートをテキパキとボールに削って
湯せんをかけている。
なんだ
俺付録みたいじゃね?
チョコレートメインです
みたいな態度なんですけど・・・・
まぁにとって
今は俺よりチョコレートの方が優先なんだろーけどよ・・・
チョコに負けるって結構痛くね???
「銀ちゃん重い。」
「だって。が構ってくれねーから」
「手が離せないの。構ってられるか」
相変わらず冷めてーよな…
でもまぁ
こうやってチョコ作りに来てくれたり
なんだかんだ言いながら面倒見のいい
口はきついんだけどさ
本当は暖かすぎるくらい優しいのを知ってる
だから甘えたくなるんだけどよ。
「なぁ、。それにしても何か量多くないですか?銀さん甘いもの大好きだけど、
流石にそれだけ食べたら糖尿病にゴールインなんだけど」
「全部銀ちゃんのチョコなわけないでしょう。皆の分」
「皆ぁ??」
「そ!新ちゃんに神楽ちゃんにお登勢さん、それから真選組の副長さんと隊長さんと
あのミントンと、どっかのマダオと・・・」
「ちょ!!ちょっと待てよ!女に出すのは兎も角、何で真選組の奴らなんかに出すんだよ!」
「日頃、お世話になってる人に出すの」
「マダオには世話になってねぇだろ!!!しかも真選組の奴ら!あいつらはお仕事!
公務ですからね?親切にするのが本当なの!アレ?」
「何?」
「、何時あいつ等に世話になったわけ!!!?」
「えっと、この前???」
「何時だよ」
なんか
あまりいい話じゃねぇよなぁ
知ってるだろ
俺が嫉妬深い事位さ
ガチャン!!!!!!!
気付いたら俺は後ろからの右手を捕らえていた。
ボールがぶつかり合う音が響く。
「ちょ…銀ちゃん!何するのよ!!」
「ん?あいつ等にやるチョコなんて作らせません」
「銀ちゃんのも入ってるんですけど?」
「あーそっか。」
そのまま俺はチョコレートの沼にの手を突っ込んだ。
適度な温度でとっぷりとつかる
「!!!ヤダ!何してんの!?」
俺の指の先にまでその甘暖かいものが付く
はひたすら手を引っ込もうと力を込めているのが解るが
絶対に離してやるつもりなんて無い
「俺の分味わっとこうと思って・・・」
ぐいと力を込めての体をコチラに向けさせる。
シンクの方への背中を追いやって俺は詰め寄る。
逃がさないように捉えるのは得意だから
その小さな手を口元に持ってきて
ぺろりと舐め取る
「甘い」
「…当たり前…じゃない」
「違う違う」
暫くそのままの手を綺麗にして
そのままの唇を塞いだ
角度を変え何度も啄ばむ様にして
の顔を揺らす
少し距離をとった時に咄嗟に息をしたの
口内にまたかぶりつく様に舌を差し込んだ
「ん・・・・んぅ・・・・」
の体の力が抜けたのを確認すると
そのまま床へ押し倒す
あー。
台所でするってのも男の夢ですね
「ちょ!!!ぎんちゃん!ホント、イや!!」
「何?抵抗すんの??が俺を怒らせたんでしょ」
「!!!!」
わざとエプロンを避けての着物を脱がせていく。
あー裸エプロンってのも・・・・(略)
アレだ。夢ばっか語っててもしょーがねぇだろ。
結局はするほうが必死だ
こういう事は器用なんだよ
何度も口付けながら手は更に進む。
胸の双丘を撫でながら首筋に赤い花を咲かせてやる。
俺の印付けながらも
義理チョコもらう男の顔想像してみ?
笑えるよな
「あ…ぎんちゃん。痕つけたでしょ?もう…」
「だって俺のじゃん。」
「馬鹿・・・」
馬鹿じゃねーって。
相当策士よ?俺。
「さてと、折角だからこのチョコ貰っとくか」
「え?」
「食いきれなくても使っちゃえばいい訳でしょ?」
「は?使う??」
シンクの横に置いてあったボールを手に取るとニカッと笑ってやる。
その顔を見てかは目を見開いた。
「や!!何するの!?イやだってば!!!」
「ん。わかってんだろ。」
そのまま肌蹴たの首筋から胸の上の辺りまで
溶けたチョコレートを垂らす。
白いの肌とは対照的なその黒いチョコレートが
より際立って見える。
「さ・・・・最低!!!」
抵抗を見せるにはお構いなしで
そのまま舐め取った。
「甘い。銀さん凄く幸せなんですけど」
ぺろぺろとわざと音を立ててチョコを掬い取る。
はぐっと目を瞑って顔を背けていた。
まぁ
ある意味変態プレイですからね
「チョコ何かより、の方が甘い」
耳元で囁いてそのままもう一度口付けようとした
その時
「銀ちゃん。マニアックプレイは嫌われるモトアルヨ」
「!!!!!神楽!!!」 「!!!!!神楽ちゃん!!!」
一瞬でした
あー
ホント一瞬だったよ
の蹴り上げが
俺を投げ飛ばしたのは・・・・・・・・・・・・
「(痛)てて・・・。なんだよ、巴投げですか??」
「銀さんが悪いんですよ。神楽ちゃんの前でさん襲ったりするから」
「・・・・・・・・」
リビングで新八と話しながら
涙が出そうになる。
俺としたことが・・・・・神楽がいるの忘れてた・・・・
神楽とは台所で引き続きチョコレート作りに励んでいるわけですが
台所はやはりというべきか“男子禁制”となった。
なんだよ、大奥かコノヤロー
絶対チョコレートもらえない上にさ・・・・
暫くはぜってぇヤラせてくれない・・・・・・・・
しかしさ
途中でヤメサセラレル男の気持ちが
どれだけ辛いか解ってもらえないだろうか
まぁね?
まぁ
美味かったんだけどさ。
チョコレートは一生もらえないような気がしてきた。
台所の方に声をかけてても
「黙れテンパ」
としかかえってこねーんだろうよ・・・・・・
反省してます・・・・
ホント。
まぁ
でも
来年もうちでチョコレート作ってくんない?
今度は神楽も
志村家にお泊りだしとくからさ。
END
★★★バレンタインデー★★★★★★バレンタインデー★★★★★★バレンタインデー★★★★★★バレンタインデー★★★★★★バレンタインデー★★★
反省文
あはは・・・・・
変態プレイ第一弾でした。
途中で止めちゃいましてすいませんでした。
最強ヒロインが書きたくて初めは滅茶苦茶ギャグ
だったつもりです。
銀さんの語りってことで
もうギャグチックなんですけれども。
で、やっぱ最強のままでいて欲しくて巴投げ。
何気に変態プレイはもっと書きたいです。
だってやってそうじゃないですか???(オイ)
様
ここまでありがとうございました!
あ、言い忘れました。銀さん誕生日二月だったらどうしよう(笑)
そしてインターホンは記憶がなくて…
桂が茶菓子持ってきた時鳴らしてたか・・・?
家が壊れた時デリバリーの兄さんは口で言ってたよな・・・・
曖昧どころは笑って許してやってください!!!!!
2006/02/16
yuki.kiryo